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鉱物産地解説

           鉱物産地・解説~3~

             秩父鉱山特集②

 ~出会いから山鳥トンネルまで~

​(写真1) 出会いを越えて1個目のトンネル
​(写真3) 出会いを越えて3個目のトンネル(山鳥トンネル表)
​右側から河原へ下りられる。
​(写真5) 砂防ダム(冬風景)
​(写真7) 山鳥の露頭。柘榴石と石英脈中に自然金を産出する(一昔前・夏風景)
​(写真2) 出会いを越えて2個目のトンネル
(写真4) ​出会いを越えて3個目のトンネル(山鳥トンネル裏)
左側は、駐車スペース。
​(写真6) 砂防ダム(夏風景)
​(写真8) 山鳥の露頭。柘榴石と石英脈中に自然金を産出する(最近)
​(写真9) 柘榴石スカルン、石英脈中の自然金!

(初めに)

​秩父鉱山特集!2頁目です!

秩父鉱山は範囲が広いため、何ページかに分けてご紹介していきます。

このページからは、前頁で紹介した秩父鉱山の入り口、「出会い」のトンネルから「山鳥」という場所までをご紹介していきます。

(産状解説)

秩父鉱山も、鉱石山(1頁目)と同様、スカルン鉱床(接触交代鉱床)という産状で、石灰岩にマグマが貫入(接触)して、その接触部分に様々な鉱物が産出するという鉱床です。

 

秩父鉱山は、範囲が広く、大規模なスカルン鉱床が存在しています。

地下では、隣接する長野県の甲武信鉱山(梓山)や山梨県の一部にまで鉱床が関係していて、歴史的にも、武田信玄が金山開発していたほど、大規模な鉱山です。

マグマ中に、金(au)や亜鉛(zn)などの重金属が入り込んできたため、世界的にも珍しい、‘閃亜鉛鉱中の糸状の金’という非常に珍しい産状の自然金も産出しています。

 

 

(産地解説)

前回は秩父鉱山の入り口である、「出会い」のトンネルまでをご紹介しました。

今回は、その続き、「出会い」トンネルから「山鳥」という鉱物観察ポイントまでをご紹介していきます!

​秩父鉱山の入り口である「出会い」のトンネルを越えると、次は、中津川の支流である「神流川」に沿って進むことになります。神流川には、秩父鉱山が近いこともあり、白色やコゲ茶色の石がゴロゴロし始めます。これらは、変成を受けて再結晶した「再結晶質石灰岩(白)」と、変成を受けた塊の「スカルン(コゲ茶)」がズリなどから流されて、河原まで行きついたものです。

(出会いのトンネルを越えてからは、このような転石が多くなるので、降りられそうな場所があれば探索するのもおすすめす!)

出会いを越えてからの道は、非常に細く、片側一車線の道になるので、注意が必要になります。平日などは「ニッチツ鉱山」の石灰岩を運んでいるトラックが多く通るので、これにも注意し邪魔にならないように心がけましょう。

「出会い」を越えてから「山鳥」までは、5分(車)ほどで到着できると思います。その途中に3つのトンネルを通るのですが、(写真1.2.3.4.)山鳥の観察ポイントは3つ目のトンネルの手前を降りていくので、注意してみていきましょう。

その3つ目のトンネルこそが「山鳥トンネル」なのですが、駐車スペースなどは、トンネルの手前と出た直ぐの所にあります。

(※あまり広くないので気を付けましょう)

山鳥トンネルの手前を降りていく小道がありそこを下ると、転石が広がる開けた河原に出ます。川(神流川)のすぐ上流には小さめな砂防ダムがあり、それが目印です。(写真5.6.

川の下流に向かって右側の岩壁が大きくえぐられている場所がありますが、そこが山鳥の鉱物観察ポイントです!

(写真7.8.)

ここも実は、「自然金」を産出することで有名になった場所です。有名な閃亜鉛鉱中の糸金とは別の産出の仕方ですが、現在でも多少ですが産出しているので、人気のあるポイントです。

山鳥周辺の産状は、「ザクロ石スカルン」という柘榴石主体のスカルンに「石英」が入り込んだ地質で、そこに「自然金」が入り込み産出しました。

露頭には、一面黄色がかった「灰鉄柘榴石」の粒が露出しており、そこに緑色の「緑簾石」や、キラキラした「黄鉄鉱」が多く脈になって入り込んでいます。それらの中に、自然金も産出するわけですが、ここでの自然金を見つけるポイントとして、金は必ず「石英中」に入るという事と「黄鉄鉱」が近くに存在すると入り込まないという条件があります。

​なので、黄鉄鉱が近くにない石英脈を見つけたら、観察すると自然金が産出する可能性が高くなります!(写真9.)

​山鳥では、ほかにも空洞中に水晶が成長していたり、結晶のキレイな緑簾石も採れる可能性があるので、じっくり観察するのがおすすめです!

(​色の変わっている鉱物名は、山鳥周辺で観察されやすい鉱物です!)

 

(産出鉱物)

自然金・閃亜鉛鉱・方鉛鉱・黄鉄鉱・黄銅鉱・灰鉄柘榴石・灰バン柘榴石・灰鉄輝石・透輝石・方解石・水晶・車骨鉱・毛鉱・ブーランジェ鉱・菱マンガン鉱・バラ輝石・磁鉄鉱・磁硫鉄鉱・硫砒鉄鉱・ビンドハイム石・苦灰石・べスブ石・含亜鉛スピネル・クリントン石・水酸エレスタド石・セムセイ鉱・桃簾石・斧石・緑簾石・燐灰石・輝安鉱・クトナホラ石・バスタム石・孔雀石珪孔雀石 etc.

(次頁)

次ページからは、山鳥トンネル~大黒河原周辺を予定しております!

※注意書き※

鉱物採集は、どのように鉱物ができるのか、どのような産状であるのか等を学べ、鉱物への理解や関心を高められるものです。むやみな採掘・自然破壊は、決して行ってはいけません。

尚、鉱物採集を行うとともに、自然への保護活動に努め、ゴミなどが有った場合は持ち帰りましょう。