検索
  • 事務局長

秩父鉱山(鉱山の話)第九話 赤岩鉱床

 鉱山の話第七話で石灰沢のお話をしました。石灰沢に至るS字カーブを覚えていますか。そのカーブの途中、左側に秩父鉱山の住宅跡地を目にすることができます。

 住宅跡地への入口には立入禁止の鎖が掛かっていますが、その鎖をひょいと跨いで道なりに進んで行きます。道は右に曲がり、そのまま沢沿いに通じています。沢を横切り、斜面を登っていくと、赤岩鉱床に辿り着きます。

 今までお話ししてきた鉱床は、道路を降りてすぐの川沿いに位置する場所がおおく、さほど苦労することなく観察地点に辿り着くことができました。出合、山鳥、大黒がそうです。しかし、橋掛沢、石灰沢、道伸窪、そして今回の赤岩は、山の中に踏み込む感があり、次回お話しする六助と合わせて、登山の準備や下調べをしてから出かける必要があります。また、けっして一人で行くことのないよう留意すべきです。赤岩や六助は、危険な箇所もあるので、場所が分からない、無理かなと、思ったら、踏みとどまって、容易に観察できる場所に変更することが大切です。

 さて、赤岩こうは、斧石で有名です。他の鉱物も観察できますが、赤岩は斧石です。斧石は、その名の通り、先端が斧のように尖っているので斧石と呼ばれます。英名では、Axinite(アキシナイト)。斧を英語でAxeと言いますね。カルシウム、マンガン、鉄、アルミニウムなどの入ったケイ酸塩鉱物です。石英閃緑岩の上に結晶した紫色や緑色の斧石を発見できれば、心弾むことでしょう。ちなみに、石英閃緑岩の隙間には鉄電気石(ショール)なども見つけることができるので、ぜひ、探してみましょう。

 次回は、六助のお話をします。


和田文明



234回の閲覧1件のコメント

最新記事

すべて表示

秩父鉱山(鉱山の話)第十話 六助沢

秩父鉱山には、他にも多くの鉱床や露頭がありますが、今回で秩父鉱山のお話は終了します。 六助沢は、けっこう面白い鉱物を見つけることができ、鉱物ファンにとって興味を駆り立てられる鉱床です。しかし、途中、かなり危険な場所があり、登山が不慣れな方にはお勧めできません。 さて、六助沢に行くには二つのルートがあります。一つは、六助沢をそのまま沢伝いに登っていくルートです。しかし、これは危険なルートです。もう一

秩父鉱山(鉱山の話)第八話 道伸窪

橋掛沢の先にS字カーブが あり、カーブの終わる右手から石灰沢に入ることができると、前回、お話ししました。 今回は、道伸窪のお話をしますが、道伸窪はその先にあります。石灰沢のS字カーブから、さらに進むと、再び、S字カーブがあり、そこを越えると、道が大きく左にカーブします。道は、さらに、右に大きくカーブしますが、カーブの先に、道なりに進む本道と、左手に折れる道があります。 その左手に折れた道が、道伸窪

秩父鉱山(鉱山の話)第七話 石灰沢

前回は橋掛沢のお話をしました。橋掛沢は、ニッチツ工場(本部)から500〜600m程行ったところ所にあります。橋掛沢を過ぎると、なだらかな坂道がS字カーブを描きます。S字カーブのちょうど終わるあたりの右手に、車数台が駐車できるスペースがあります。そこに車を停め、崖を下って川に出ます。川幅は狭く、水量も少ないので、何とかその川を歩いて渡ることができます。川を渡って少し進むと沢があり、その沢の少し上流に

Copyright ©  2017    鉱物友の会